【合理的レバレッジ投資でFIRE5】レバレッジFはダメな投資か?

FIREマニュアル

 この記事はシリーズ記事の第5回目です。第1回目をまだ読んでいない方はまず第1回目の記事からお読みください。

レバレッジファンドに対する誤解

 前回、合理的レバレッジ投資を実践する方法について見てきました。その中でもっとも手間がかかならないのはレバレッジファンドです。しかし、レバレッジファンドはダメな投資だとされることがあります。

 レバレッジファンドがダメな理由としてよく挙がるのは次のような値動きの話です。

 指数が基準の100から1日目は10%下落して90になり、2日目は上昇して元通り100に戻ります(11.1%の上昇)。2倍のレバレッジの素朴なイメージは1日目は80になり、2日目は100に戻るというものですしかし、レバレッジファンドは1日の指数変動の2倍に連動するように1日毎にリバランス(下落の場合は売り、上昇の場合は買い増し)を行いますので、2日目に戻りません。 

 表にまとめると下のようになります。

 グラフにすると、下のようになります。

 2日目に指数は元の100に戻っていますが、レバレッジファンドは97.8までしか戻していません。

 ですが、これをもって、レバレッジファンドは不利だと結論付けるのは早計です。次のケースを考えましょう。

 指数が基準の100から1日目は110になり、2日目も連続して上昇し120になります。2倍のレバレッジの素朴なイメージは1日目は120になり、2日目は140になります。一方、レバレッジファンドは2日目に141.8と、素朴なイメージ以上の成績になります。

 表にまとめると下のようになります。

 グラフにすると、下のようになります。

 2日連続して下落した場合も同様に、素朴なイメージよりレバレッジファンドのほうが損失が小さくて済み、良い成績になります。

 つまり、レバレッジファンドはジグザグな値動きには弱いが、連続した上昇/下落には強いということです。そして、トータルでみて、実は有利も不利もないのです。ただ、値動きの仕方が素朴なイメージとは違ってくるというだけです。

 以上のことを十分に理解した上でレバレッジファンドを適切に活用するのであれば、合理的な投資行動になり得ます。

 レバレッジはいくらでも大きくしていいわけではありません。以前紹介した書籍『ライフサイクル投資術』でも限度は2倍まで、としています。

具体的なレバレッジファンド候補

 残念ながら現在のところ、「これなら文句なし!」と言えるような理想的なレバレッジファンドはありません。

 国際分散したレバレッジファンドはなく、米国株式や日本株式にレバレッジがかかるファンドはありますが、ややコストが高いです。その中でも比較的優良で候補になりそうなものは以下のとおりです。

iFreeレバレッジ S&P500:S&P500に2倍のレバレッジがかかった投資信託です。管理費用は0.99%と、少し高いですね。ただ、実質的に借金させてもらえた上にエクスポージャーを2倍持てるので「(普通のS&P500のコストの2倍)+借金の金利」と考えて、悪くないと思えるなら有りかもしれません。

楽天 ETF-日経レバレッジ指数連動型(銘柄コード:1458、通称:楽天ダブルブル):2倍のレバレッジETFで、連動するのがTOPIXではなく日経平均であることが少し残念ですが、信託報酬が0.385%というレバレッジファンドとしては低コストの商品です。なお、ETF(上場投資信託)とは、上場されていて株式のように売買できるファンドのことです。

私の戦略

 最後に私のレバレッジファンドを用いたポートフォリオを紹介します。

 eMAXIS Slim 先進国株式インデックスを75%、楽天 ダブルブルを25%で、先進国株式75%、日本株式50%の計125%、つまり1.25倍のレバレッジをかけています。

 レバレッジが2倍より低いのは、私の場合レバレッジ投資をはじめたころにはすでに金融資産が大きくなっていたため、それほど高い倍率のレバレッジをかける必要がなかったためです。

 (もし私がいま資産形成期の初期だったら、iFreeレバレッジ S&P500と楽天ダブルブルを半々で持って2倍のレバレッジで運用していたでしょう。)

 リタイアに必要な資産ができてきたら、徐々にレバレッジの倍率を落としていく予定です。

 非課税のメリットを最大限に活用するため、アセットアロケーションのうち、期待リターンが大きい資産クラスをNISA(または、つみたてNISA)やDC(確定拠出年金)等の非課税口座に優先的に割り当てるべきです。人によってはiDeCoが利用できますが、これも同様です。既婚者はパートナーの非課税口座も最大限活用しましょう。

 私の場合は日本株のレバレッジ2倍のETFが期待リターンが最も高いため、NISA枠はこれで埋めます。実質的にNISA枠を2倍活用していることになります。

 現在のところ、レバレッジファンドを利用するなら、コストや連動する指数に妥協が必要です。

 私も癖のある日経平均よりTOPIXがよかったのですが、TOPIX連動のレバレッジファンドは手数料が高く、日経平均で妥協しています。

 国際分散されている指数に連動する低コストのレバレッジファンドがあれば有力な選択肢になるのですが、調べた限りでは見当たりませんでした。海外株式指数連動のレバレッジファンドを使うなら、上述したS&P500連動の商品で妥協せざるを得ないのが現状のようです。

一二三
一二三

どこかの証券会社が国際分散されている指数やTOPIXに連動する低コストのレバレッジファンド作ってくれないかなー。

日本版FIREマニュアルへ

 投資は、くれぐれもリスクを十分に理解した上、自己責任でお願いします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました