FIRE後に国民年金を支払うべきか

FIREマニュアル

 国民年金は、月約1万6500円を20歳から40年間払うことで、65歳から年間約78万円の老齢基礎年金を受給できる仕組みになっています。所得が低い等の一定の要件を満たせばこの保険料の支払いを免除してもらえる制度があり、免除してもらっても半額分は受給できることになっています。

 FIREを目指す人の中には、FIRE後に国民年金保険料の免除を受けようと考えている方も少なくないようです。免除になっても将来半額はもらえます。節約した国民年金保険料で株式等の資産運用をおこなった方が、保険料を払って将来受け取れるより得になると期待できるという考えもあります。

 ですが、私は免除は受けず払う派です。この記事ではその理由を解説します。

国民年金の基本的な計算

 令和2年度の国民年金保険料は月額1万6540円です。これを40年間支払うと総額は、1万6540円×12ヶ月×40年=793万9200円です。

 令和2年度の老齢基礎年金の受給額は、年78万1700円です。何年受給すれば元を取れるか計算するためにこれで先ほどの支払い総額を割ると、793万9200円÷78万1700円=10.16年で元を取れることになります。これを65歳から20年間受け取ると約2倍、少し長生きして30年間受け取ると約3倍になります。

国民年金は実質的な無リスク運用

 次に40歳でリタイアするケースを考えてみましょう。すでに全納付期間40年間の半分の20年間は国民年金保険料を満額納めていますから、年間受給額78万1700円の半分約39万円については受給する権利が確定しています。問題は残り39万円ですが、リタイア後、国民年金保険料を免除してもらうと、この39万円のうち半額18万5千円は受給できます。

 40歳から20年間、1万6540円×12ヶ月=約20万を積立てると、400万円。18万5千円を25年間受給すると462万5千円。利回り1%に相当します。

 節約した国民年金保険料で株式等の資産運用をおこなった方が、保険料を払って将来受け取れるより得になると期待できるという話は、リスクを無視しています。

 株式なら年利5%程度を期待できますから、これで節約した保険料分を運用すれば、その将来の期待額は保険料を払って将来受け取れるより大きくなります。しかし、株式の運用は市況によりますから、リスクがあります。国民年金は実質的に無リスクと考えられますから、株式は比較対象として適切でありません。

 無リスク資産として考えれば、利回りも悪くありません。

長生き保険としての年金

 国民年金は終身で受給できます。長生きした場合に備えた保険として考えると、保険料をきっちり払って受給額を満額にしておくのは悪くない選択肢に思えます。

繰り下げで受給額を増やせる

 年金は繰り下げ、繰り上げの自由度があります。65歳から70歳に繰り下げると、受給額は42%アップします。免除を受けるとその恩恵も半額分になってしまいます。

付加年金

 付加年金という制度があります。国民年金加入者が申請すると納付することができます。毎月200円払うと、

 これは受給開始から2年でもとが取れ、それ以降は利益になります。仮に30年受給したとすると、15倍

 これは実質的に無リスクの運用だとすれば恐ろしいほどの運用成績です。

年金へのスタンス

 投資と考えても悪くないですし、長生き保険としても合理的なので、私は年金は払う予定です。

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